MOTOCENTRISM - MotoGPと世界のバイクニュース -

MotoGPを始めとした、世界のバイクに関するニュースを配信



スポンサーサイト

Category: スポンサー広告  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

GDPとバイク需要の関係性

Category: 世界のバイク事情  
MCR000096.jpg

Worldmapper:Mopeds And Motorcycles

遅ればせながら、本年初更新となります。
今年もよろしくお願いいたします。

さて、毎年なるべく年初頭にはバイクについて概論的なものを取り上げたいのですが
今回は経済の規模とバイクの需要の関係について整理してみようと思います。

歴史的に振り返り、また今の各国の現状を見ることで今後バイクはどういう役割を担っていくのか、考えて見ることにします。

詳細は以下から。


1.日本の需要の推移


MCR000098.jpg

JAMA:2011年度二輪車市場動向調査について

上記グラフを見るに、毎年二輪の需要台数は減少しており、保有台数も減少しています。
日本の需要は1980年前半に300万台を記録して以降、今では40万台規模へと減少してきました。

ではなぜこのように需要が減っていったのでしょうか?

大きく言えば、いわゆるモーダルシフトが起こったことがあげられるでしょう。
まず、二輪から四輪へのシフトです。
軽自動車等、安価な四輪が技術の進歩・コスダウンで普及しました。
世帯内で複数の四輪を持つことも珍しくなくなりました。
これにより、例えば買い物や送迎等で原付を利用していた主婦などが二輪から四輪へシフトしました。

一方で、公共交通機関の発達も挙げられます。
とりわけ都市部は電車・バスなどの交通網が発達し、通勤・通学などの移動でバイクを利用しなくなりました。

また、若者の需要についても変化がありました。三ない運動などに象徴されるように、暴走行為等への対応として高校生の二輪使用が禁じられたことに始まり、嗜好の変化でケータイやゲーム等への支出の傾向が高まりました。
さらに少子・高齢化が進み、若者自体が少なくなったことも要因でしょう。

そして、規制強化や付加価値の追加を追求したため、デフレ下にもかかわらず、製品の価格がどんどん上昇していったのも消費者が買いづらくなったことにつながったことでしょう。

よく言われているのが上記のような理由です。

端的に言えば、日本国内の経験・資本・技術の蓄積に従い、社会的(文化的)な「必需品」としての役割を終えた、と言えるかと思います。


2.国別に見た二輪需要の動向


MCR000097.jpg

ヤマハ発動機:中期経営計画 2013年〜2015年

世界各国での一人あたりGDPと普及率(保有台数)をマッピングした資料が上記とおりです。

これを見ると、一人あたりGDPと普及率は相関性があることが伺えます。
一人あたりGDPが上がっていくにつれ、二輪の普及率は上昇します。
インドなどはまだまだGDPが低いですが、東南アジア諸国はそれよりも高く、普及率はかなり高くなります。
そして、台湾の普及率52%をピークに徐々に下落し、米国ではまたインド並の普及率となっています。
一人あたりGDPと二輪普及率は山型の構造で相関している傾向が見て取れます。

一般的に言われているのは、一人あたりGDPが1000ドル程度から、ボリュームゾーンの世帯が二輪を購入できるようになり、3000ドルで4輪を購入できるようになると言われています。

これは上記日本のケースと同様のことが起こるためと考えられます。

つまり、所得が向上することで、主たる移動手段が二輪から4輪にシフトし、さらに公共インフラが整備されることで公共交通機関も発達し、二輪が生活の足でなくなっていくと言うことです。


3.ライフサイクルにおける二輪の位置づけ


ではバイクというものは、その性質が大きく変わらない以上、イナゴのように世界の未発達市場をクルマに先んじて開拓しては去っていくという形態を取らなければならないのでしょうか?

性質上、それは仕方のないこととしても、ひとつの考え方として、個人のライフサイクルの中で捉え直せないかと思います。

上述では経済全体としての所得の推移を見ましたが、一個人の中でも所得は上下します。

例えば高校生や大学生ではお金が無く、まだクルマは買えません
また、社会人になれば所得は増えますが、家庭を持って養育費等が発生すれば可処分所得が低下することもあります。
そして定年となれば、年金が主な収入となります。

このように、ライフサイクルを通じて見れば、先進国においても必ずしも十分な所得があるとは言えない局面も発生します。

そういった局面にある消費者に対して、適切なコンセプトでバイクを提案出来れば、少なくとも堅実な需要は確保できるのではないかと考えています。

例えば学生は原付が通学やバイトへの移動などで必要ですし、子供の学費などで厳しいお父さんには通勤手段として小排気量の通勤バイクの需要も考えられます。

そして高齢となれば、バイクは危ないかもしれませんが、例えば転倒せず安価に安全に乗れる3輪バイクもありえるかもしれません。

これらはうまくすれば、趣味性の高い高付加価値のバイクの需要に付加的に期待できるかもしません。

こういったポートフォリオの可能性を検討していくことが、安定的な二輪の需要を築くことに繋がるのではないかと考えています。


現在、二輪メーカーはアジアでの需要獲得に躍起になっていますが、上記で見たとおり、既に普及率はかなり高くなっており、そろそろ右肩上がりの成長に限界が見え始めるのではないかと思います。

これらの地域で、米国や日本の二の舞にならない手当てをきちんと考えなければならない時期に来てるのではないかと思います。


関連記事

Comments

Leave a Comment

おすすめ書籍
Sponsored Link
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。