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MotoGP 2012年の1000ccマシンの性能・開発・特性

Category: MotoGP  
WS000386.jpg

先日開催されたセパンでのプレシーズンテストにおいて
ウィンターシーズンの開発を経てより実戦投入に近いマシンの性能が明らかとなりました。

着々と進化しているであろう1000ccマシンですが、技術的にはどういった変更が成され、どういった特性があるのでしょうか?

今回はマシンに焦点を当ててみてみることにします。
1.マシンの諸元

WS000392.jpg

Karel Abraham.com:Ducati Desmosedici GP12

Via:MCN:250bhp from new Ducati GP12

まず始めに、数字から見てみることにします。
DucatiのGP12をサテライトチームとして使用する、Cardion ABチームがそのスペックを公開しています。

エンジン形式:90度V4、4バルブ(デスモドロミック)
エンジン出力:約250馬力(bhp)
乾燥重量:155kg
最高速度:360km/h
0-100km/h:2.6秒
クラッチ形式:乾式
フレーム:アルミ製
フロントフォーク:48mm

ということです。
MCNの上記記事によると、馬力に関して言えば2011年マシンのGP11より15馬力程の馬力アップとなったようです。
ここまであからさまにスペックを出しているのはこのチームだけのような気がします。
また、0-100Km/hも以前記事でみた2.9秒より速いため、加速もアップしているかもしれません。
参考:数字で見るMotoGPマシンの加速・減速性能

なお、800ccのエンジンを1000ccへとする方法として、Ducatiはストローク量を増やすアプローチを取ったようで、Ducatiファクトリーのプレジオーシは「1000ccの排気量はストローク量を増やすことで得られた。ボアについては800ccとほぼ同じだ。」とのことです。

ちなみに、重量155Kgの乾燥重量は昨年12月のレギュレーション変更によって最低重量が157Kgとなり、規制値に引っかかるので現在は2Kg何らかの形で増やしているかと思います。

2.1000ccマシンの特性

HRCの副社長の中本氏は1000cc化したRC213Vの特性についてコメントしています。

Crash.net:HRC: 1000cc only unleashed in 5th and 6th gears

中本氏曰く、「800ccのエンジンと比較すると、現行のエンジンは4速まではパワーを抑えざるを得なかった。なので100ccマシンが800ccよりパワーがあるのは5速と6速においてである」とのことです。
彼はさらに「直線の速度は少し早くなるだろうが、それは5速と6速を使用している時のみに出る差だ。そして最高速が上がればブレーキングはより早めなければならない。」
「コーナリング性能はシャシーとタイヤによって多くが決まるが、それは800ccマシンと大差なく、むしろ重くなった影響も出るだろう。もちろんタイムは少しは改善すると思うが、大きくは違ってこないだろう」とのことです。

これはどういった理由で4速までのパワーが抑えざるをえなかったのか、技術的なことはわかりませんが、馬力アップの恩恵と、重量増の影響が相殺しあい、そこまでタイムは変わらないということのようです。

ちなみに、これまでの最高速のオフィシャルレコードはペドロサの349.3Km/h(2009年ムジェロGP)のようです。990ccマシンでは玉田の343.3Km/h(2006年上海GP予選)のようです。
もし上記のCardion ABのサイトの360Km/hという数値が実測で出るのであれば結構変わってくるかと思いますが、今後のレースで明らかになっていくことでしょう。

3.電子制御への依存度

MotoGPの電子制御技術、つまりトラクションコントロールやらアンチウイリーシステムへの依存の是非は度々テーマとなります。
今回の1000cc化によってさらにトルクが出るため、よりホイールの空転を防ぐためにこれらの制御技術に頼らなければならなくなるのではないか、と推測しがちですが、昨年のチャンピオンはむしろ依存度は低減するのではないかと考えているようです。

MCN:1000s could mean less traction control, says Casey Stoner

彼の持論によると、「(1000cc化によって)ブレーキングし、加速してコーナーを脱出していくことがタイヤの端をより使わずに実現することが可能になるのではないかと思う。エンジンのトルクの増加によってトラクションをより得ることができるようになるので、スライドのコントロールがよりできるようになり、グリップを得やすくなると思う。スライドさせながらコーナーを抜けていくことは最速の方法とは言えないが、幾つかのコーナーではそうして走ることの方が速いことが分かった。しかし残念ながら、そんな走り方は全体としては最速のライディングとは言えないため、スライドは減らしていかなければならない。」とのことです。

彼の主張をまとめると、①コーナーをクリアするのに、コーナーリングスピードに依存し、タイヤの端を酷使する走りをしなくてよくなる、②トルクを得やすくなるためスライドのコントロール性も増す、③場合によってはスライドさせた方が速い、ということなのでしょう。
彼のライディングスタイルだからこそ言えることなのかもしれない為、一概に皆そう思うのかはわからないところもありますが、もし①や②の点がそういう事なら、トップスピードが増加するリスクを相殺する要因にもなるかとも思います。より高いトップスピードからコーナリングスピード重視で突っ込まずに済み、しっかりブレーキングして余裕のできたトルクによる加速重視の組み立て方にすることができれば、まあ最高速が上がることのリスクとおあいこになるかな、とも思います。

いずれにせよ、全体としてみれば、セパンのテストを見ればタイムは800ccよりも良くなっています。
これまでより、さらに緊張感のあるレースとなっていくことは見る側としても面白くなることでしょう。
そしてまた、タイムだけ見ていてはわからない、レースの内容の変化もあることでしょう。
今後この新しい1000ccマシンで各ライダーがどういったレース運びを見せてくれるのか、期待したいと思います。


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テーマ : モータースポーツ    ジャンル : 車・バイク


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