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バイクを取り巻く環境:2012年の展望

Category: 世界のバイク事情  
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2012年がスタートしました。
2011年は海外、国内において様々なことが起こり、激動の年となりました。

バイクを取り巻く環境においても同様に様々なことが起こりました。
世界経済の不安定さ、東日本大震災やタイ洪水等によるバイク市場への影響や、レース関係ではシモンチェリ選手の事故や、レギュレーション変更に伴う賛否両論など、話題の絶えない1年となり、ある意味では様々な課題が露呈した1年となりました。

2012年以降のバイクを取り巻く環境を考えるにあたって、どういったテーマを設定して考えていけばいいのか
年頭所感といっては大げさですが、今考えられるテーマを年の初めに整理しておこうと思います。

詳細は以下から。


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1.世界の二輪マーケット

まず、経済の中でのバイクという側面から捉えてみます。
世界経済は連日の報道されているように、先進国が行き詰まり、経済成長は新興国がカギを握っています。
このトレンドはバイクマーケットについても同じ事が言えるようです。

先進国の2011年の需要については今後、数字が出次第記事で取り上げる予定ですが、どうやら需要は下げ止まりを見せないようです。イタリア、スペイン等の財務危機から発生する経済低迷は消費を抑制し、失業率や信用不安もバイクの購買には大きな影響があるようです。
それに対してメーカーは今ある生産・出荷の調整をリーマン・ショック以降、今後も取り組む事となりそうです。
いわゆるビッグバイクの需要については世界のメイン・マーケットはそれでもやはり欧州、北米であり、その需要をまかなえる生産設備への投資を各メーカーがしてきたわけですが、その需要が縮小してしまい、過剰に在庫を抱えてしまうか、作りすぎた製品を値段を下げて売りさばくしかできず、利益を圧迫し続けています。

この需要のトレンドにいち早く対応し、現在の需要水準できちんと利益がとれる体勢を整えることが急務です。
その対応策の中には、世界共通の世界戦略車の投入や、レギュレーション(法規制)の世界基準の制定などが挙げれられるかと思います。

新興国については、経済の対前年プラス成長が続き、所得も上がり、これからもバイク市場はそのトレンドに沿って拡大していくかと思われます。
しかしながら、経済全体ではインフレ懸念の十分にあり、またバイクの急激な需要増はバブルの様相を呈し、日本でのHY戦争時のような加熱しすぎた競争によってメーカーの利益を圧迫(増収減益)したり、また社会問題の発生にもつながりかねません。そしてなにより、単純にこのまま消費者の所得が上がり続ければ、他の先進国同様「二輪から四輪へ」の流れとなり、持続可能性は危ういものとなります。

ひとつのアプローチとしては、開発途上という今の環境だからこそできる取り組みを考えて欲しいと思います。
例えば、エコタウンやスマートシティの導入などは、先進国の既存の街に導入する場合には、既存の建物や複雑化した法規体系などがあるため、中国やインドなどの「更地」にいちから作る方が実は簡単だったりするようです。
おそらくバイクにも同じことが言えることでしょう。先進国では排ガスや免許、道路交通法などが良くも悪くもかっちりしており、実験的な取り組みをするにはあまりにも窮屈すぎる環境と言わざるを得ません。
そこで、新興国で新しい価値を生み出し、それを逆に先進国に広めていくという、これまでとは全く逆のアプローチをメーカー、ユーザーが取り組んでいければ、また違った結果になるのではないかと思っています。

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2.バイクの発展の方向性

これまでのバイクの発展の方向性、大ざっぱに言えば、大排気量化による性能の向上と、環境・燃費性能の向上(2ストから4ストへ)かと思います。

今後、さらに価値を持つと思われるのは、安全性の向上、低コスト化、高付加価値化ではないかと個人的に考えています。

安全性については電子制御技術の発展が大きく寄与しそうです。欧州ではABS搭載の義務化が検討されているようで、トラクションコントロールなども、レースから来る技術かもしれませんが、恐らくニーズとしては安全性の向上に寄与するテクノロジーとしてフィードバックされていきそうです。

低コスト化については、国内でのNinja250、CBR250の人気を見れば明らかで、性能だけが全てではなく、扱いやすく安価であることに価値を見出しつつあるユーザーの姿勢が伺えます。こういったモデルは、先進国ではイージーなモデルとして、新興国ではフラグシップモデルとしてのニーズがあり、世界中で売れるという一つの可能性を秘めています。また、NC700シリーズのような、共通エンジン、共通プラットフォームのバリエーション展開もこういったニーズへの確実な対応策として、効果のあるものと思われます。

それと対局を成す高付加価値化ですが、これについてフラグシップモデルなどのプレミアムラインにおいて現れつつある傾向なのではないかと考えています。
この不況で先進国で需要が落ち込む中、DucatiやBMWは着実にシェアを伸ばしています。ハーレーも今年は対前年でプラスに持ち込めるようです。
この要因は、単純に円高で日本車の値段が高くなったこともあるかと思いますが、それでも例えば日本メーカーのスーパースポーツはDucatiの1198やBMWのS1000RRより価格が高い、というわけでもありません。
そこには陳腐な言い方をすれば「ブランド」があり、性能以外の「質」にこだわり始めた傾向が伺えるのではないかと思います。
馬力や装備などの性能を追い続けてきた150万から200万円するプレミアムラインの製品に、「パッケージとしての上質感」の裏付けをどう共感出来るのかがバイクに関しても重要となってくるのだと思います。

また、これらとは別軸において、電動バイクなどの新たな動力の可能性も見逃せません。
電動バイクについて言えば、その特性の違いから、ぜひ新しい二輪パーソナルビーヒクルの可能性を追求して欲しいと考えています。
モーターショーなどで電気自動車で提案されていた通り、住居や街の中のインフラとしての新たな可能性が電動バイクには出来ると思います。
それにはバイク業界だけで考えるのではなく、居住空間全体のなかでもう一度捉え直されなくてはならず、例えば「バイクで十分な距離の移動」と、「(電動)バイクだからクルマの入れない細かいところまで入っていける」という価値、位置づけをその全体像の中で勝ち得ることが必要だと思っています。

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3.新たなバイクの価値の創造

上述までで数回言及していますが、個人的にバイクの可能性というのは新しい価値の創造にかかっているのではないかと考えています。
ここで言う新しい価値とは、特段画期的な技術的イノベーションによってもたらされるものではなく、社会全体の価値観の変容などから生じたりする、ちょっとした人々の意識や捉え方の変化からも生まれるものだと考えています。

例えば、最近は社会で「環境」や「エコ」がこれまでよりも大きな価値を持つようになりました。
その中で面白いと思ったのが数年前にJRが新幹線の広告で使っていた「エコ出張」なるコピーでした。
正直エコブームに無理やり乗っけただけの胡散臭さもかなりあるわけですが、既存のものから大きな変化は無いものに、飛行機等と比較しての訴求しうる価値が出来上がったという意味では、面白いなど感じました。

そういった点からバイクを見てみれば、まだまだ可能性はあるのではないかと思うます。
批判的なことを言えば、バイクの雑誌やメディアなどは、もう少しそういった点を意識し、今あるもので新しく価値を訴求できる何かを見いだせないものかと不満があります。
毎号ニューモデルのスクープやレビュー、ツーリングのモデルケース、ご当地グルメの紹介や、断片的なライテクの記事など、既存の業界関係者による価値の焼き増しばかりで、昔からある枠以外の何かの提案としているとは思えないフシがあります。
そこでユーザーの固定が始まり、若い世代との価値観のギャップを埋められていないという点もあるのではないかと思います。

新しい価値の創造の一つとしては、何かと何かを「組み合わる」というアプローチもあります。
例えばバイクとカメラなどはツーリングとの親和性もあり、両業界が歩み寄ればお互いのユーザーに対して相乗的な価値を提案することができます。あるいは、トレッキングを趣味とする都心部在住の人たちには、山までの面倒な電車やバスでの限定的な移動より、バイクによる自由な移動が可能性を広げる新たな価値になるかもしれません。
こういったハイブリッドによる価値の創造というアプローチもメディアは模索して行ってほしいと思いますし、SNSなどのツールもあることですし、ユーザー同士で価値を作っていくことも十分可能だと思います。

こういった問題意識をバイクに関わる人達が持ってくれれば、何か違うものが生まれてくるのではないかと思います。


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テーマ : バイク    ジャンル : 車・バイク


Comments

東南アジア等で、ガソリンより安価に電力供給が出来る太陽光発電のプラットフォームを作りつつ電動バイクを売るとか

日本でも郵便と新聞のようにバイクが使われ続けている分野での新機軸検討とか

自転車の車道走行の徹底がされたことで、自転車の危険性が取り沙汰されている今、免許制度があるバイクの方が安全なのではないかとか(実際はどうか知りませんけど)

私のは素人考えですが、何か目新しいことを業界がしてくれないと、バイクが無くなっちゃいそうで怖いです(笑)
Re: タイトルなし
コメントありがとうございます!

もし仮に、現在の環境においてバイクが発明されたとしたら、おそらくセグウェイのように色々な規制のしがらみや、危険だというだけの理由で導入は不可のような気がしてなりません。

それぐらい、ここまで色々なものが発達した中では、バイクの旧来からいわれている価値というのは社会の中で低下していっているんじゃないかという危機感はあります。

業界全体で、この危機感を共有して、もっと斬新なことに取り組んでいって欲しいですね!

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