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ケーススタディ:バイクは渋滞解消の切り札となることが明らかに

Category: 世界のバイク事情  
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バイクのクルマに対する優位性は、そのコンパクトさにあります。
もし、すべてのクルマがバイクに置き換わったなら、渋滞はかなり解消されるのではないかということはなんとなく想像できます。

今回、その直感が正しいという研究結果が大学のケーススタディによる研究により明らかになりました。

ブルッセルにおけるケーススタディを行った結果、全交通量の内25%がバイクに置き換われば、渋滞は完全に解消されるという結果となりました。

これにより、生産性の向上や、環境における影響を低減が期待されるということです。

詳細は以下から。


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ACEM:More Powered Two-Wheelers would ease congestion

この研究はベルギー自動車工業会(FEBRIC)より委託され、ルーヴェン大学が研究を行いました。
ベルギーのブリュッセルは欧州で最も交通渋滞が起きている都市として挙げられており、深刻な問題となっています。

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Mailonline:Britain's gridlocked roads are busiest in Europe (...and London is third most congested city in the continent)

この研究ではルーヴェンからブリュッセルまでの高速道路をケーススタディとして取り上げ、トラフィックにおける二輪の比率の影響を試算しました。

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この区間の交通渋滞の状況は以下のグラフの通りで、朝のラッシュアワーでは特に深刻な渋滞が発生しています。

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(青色:交通量 赤色:平均時速)

この状態を基準値とし、10%がバイクに置き換わった場合と25%がバイクが置き換わった場合を、朝のラッシュアワー時でシミュレーションしてみると以下のとおりの結果となりました。

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横軸が時間帯(朝の6時から10時まで)、縦軸が区間通過にかかった時間です。
青色の基準値では、8時頃に渋滞のピークを迎え、大規模な渋滞が起こり通常の3倍時間がかかっていることがわかります。
赤色の線は10%をバイクに置き換えた場合です。すると渋滞は大幅に減少し、40%も渋滞が緩和されています。

さらに、黄緑色の線は25%をバイクに置き換えた場合ですが、この場合は通過時間に変化がもはや起こりません。
つまり、渋滞は全く発生していないということになります。
渋滞の発生を防ぐには、交通量の25%を置き換えれば十分ということがこの研究によって明らかになりました。


さて、渋滞が発生しないことによって受けることのできる恩恵は計り知れません。
このモデルをベルギー全体に当てはめてみると、渋滞に寄って損なわれていた時間による生産性が改善され、1日でおよそ35万ユーロ(約3570万円)の価値があると試算しています。

また、環境汚染に対しても良い影響があります。
250cc以下で欧州の排ガス規制であるEURO3に適合するバイクと、平均的なクルマについて有害物質の排出量をグラフにすると以下のとおりになります。

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これを見ると、VOC(揮発性有機化合物)以外は二輪が優位にあることがわかります。

また、有害物質の排出量は速度と相関関係にあり、およそ時速60キロで走行すると最も低排出となり、渋滞時などの低速での運行では排出量が多くなります。

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これらのことを考慮し、現状を基準シナリオとし、これから10%をバイクに置き換えた際のシナリオをシュミレーションし比較すると以下のような結果となりました。

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このグラフは排出される有害物質をその環境や健康に与える影響からコストとして換算したものですが、比較すると、6%のコスト減となるという結果となりました。
6%の内、1%がクルマをバイクに置き換えたことに起因し、残りの5%は渋滞が緩和される事によって走行速度が向上し、排出量が低減されたことに起因すると結論付けています。


この結果の興味深い点は、これまでの議論でよくあったバイク単体で見た環境性能(燃費の良さや、CO2排出量の少なさ)だけでなく、バイクが渋滞を緩和させることができることによって、生産性の向上や、交通のトータルの有害物質輩出量を削減することができるという可能性にスポット当てたことかと思います。

こういったバイクの優位性をメーカーや自工会などの関連団体がうまくアピールして、バイクがよりよい社会づくりに貢献していければと思います。

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テーマ : バイク    ジャンル : 車・バイク


Comments

初めまして
渋滞解消によって事故の低減効果もあったりしますかね。

それとも死亡事故率が高くなり、社会的損失のほうが上回ってしまったり。
Re: 初めまして

コメントありがとうございます。
論文の中には、渋滞が緩和されることで交通量が増えることも想定されています(ノックオン効果だそうです)。
また、事故等のリスク上昇の問題も指摘されており、安全に関する啓発の必要性も書かれています。

うまく折り合いがつくような法制度も必要かもしれませんねー。

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