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MotoGP Ducatiとロッシの苦悩 開発の方向性定まらず

Category: MotoGP  
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Ducatiに今年より移籍したロッシですが、シーズン前半は肩のコンディションに悩まされ
現在はマシンの開発がうまくいかず、さらなる苦境に立たされています。

先週のレースウィークエンドは、ロッシにとって通算レース250戦目となる節目のレースだったわけですが、おそらくロッシにとって今シーズンで最も厳しかったのではないでしょうか。

金曜日には転倒をも喫し、FP1ではトップと1.6秒以上の差で14位、FP2では1.3秒の差で12位でした
土曜はFP3でトップと1.1秒差の12位、そして予選ではシーズンワースト、負傷やペナルティをのぞけばMotoGPキャリアで最悪となる16番手(トップと1.6秒差)の結果となりました※。

レースではなんとか7位につけたものの、1位のペドロサからは27秒離れてのゴールと、トップから大きく離され、今後もこのままだとジリ貧の様相を呈しています。

現在ロッシとDucatiのマシンに何がおきているのでしょうか?現状の課題と今後の改善への展望を伺ってみることにします。

※Via:MotoGP.com

1.ロッシのコメント

まず、オフィシャルプレスリリースでのロッシのコメントを時間を追って見てみることにします。

金曜日(FP2後)
「朝の転倒で、右前腕に、まるで筋肉の内部を診ることができるように切ってしまった。手術した右肩も打ってしまい、痛い。重症と言う訳ではないけど、動かすのに限界があった。明日以降、特に肩に影響が出ないことを願う」
「ムジェロからの方向性でセットアップの仕事に取り組んでいるから、明日は良くなると考える。GP11.1のリアに関しては、加速で安定感があるけど、フロントのグッドなバランスを見つけることができなかった。もし、これが見つかれば、大きく良くなることは確かだ。」

MotoGP.com:ロッシとヘイデンが対照的なスタート

土曜日(予選終了後)
「ビックな問題があった。もっと正確に言えば、トラクションとアクセレーションの折り合いが見つからず、フロントエンドの信頼感は、依然として消えたままだ」
「フロントを走らせることができない。同じシャーシにGP12のエンジンを積んだときのように走らせることができない。だから、すごく遅く、すごく離されている。」
「当然、僕たちはがっかりしているけど、テストをしなかったと言うことはできない。ノーマルな天候の中で4度のセッションがあり、たくさんのことを試した。バルセロナまでのポジティブな状態に戻す目的で、今後のレースに向けて解決策を考えている。」

MotoGP.com:ヘイデンは8番手、ロッシは今季最低の16番手

レース終了後 
「今日は少し良くなった。ウォームアップ走行でセッティングを変更。本当に困難だったフリー走行と比較して、フィーリングが少し良くなった。」
「もしかしたら、もう少し速かったかもしれないけど、レース中盤、ギアボックスに問題があり、特に最終コーナーで3速に入れると、ウイリーしてしまうから、早めのギアチャンジが必要となった。」
「レースに向けて、セッティングが見つかるのが遅いから、全てが難しくなってしまう。改善するためには、多くのことを試さなければいけない。方向性を間違うのは簡単なこと。このバイクをあまり理解していない。改善するには、全てを試し、リスクを背負わないといけない。」
「週末のデータを分析して、ラグナセカにどのように立ち向かうか決めよう。」

MotoGP.com:V.ロッシ、デスモセディチGP11の再投入を検討

2.GP11.1からGP11へ?

土曜日の予選終了後、ロッシはアッセンより使用していた「GP11.1」の使用をやめ、オリジナルの「GP11」へのロールバックを示唆しました。

「直近の3レースでGP11.1を使い、パフォーマンスの向上を試みた。このバイクを1000ccのエンジンでテストした際にはパフォーマンスは悪くはなかった。しかし800ccのエンジンだと非常に乗りづらく、フロントに荷重を掛けられない。」
「それ故、ノーマルマシン(GP11)に戻そうかと考えている。ブルノ戦後くらいになるだろうが、明日(ドイツ戦終了後)決めたい。大なり小なり全て試したが、パフォーマンスは依然良くならない。」

Twowheels:Valentino Rossi ready to write off the GP11.1

原因は800ccのエンジンにあるともとれるコメントですが、一体どういう理由なのでしょうか。他のインタビューで詳しく説明しています。

3.800ccエンジンとGP11.1がうまくいかないワケ

予選後のロッシのコメントです。
「1000ccでは悪くはないマシンが、800ccのエンジンを搭載すると、悪くなる。1000ccではムジェロとヘレスのテストで良いタイムが出せた。そのためそれを改良して800ccマシンを作ったが、どうしてもフロントに荷重がかからず、遅くなってしまう」
「1000ccエンジンで問題が出ない理由はマシンの扱い方の違いにあると考えている。1000ccではライン取りが異なり、それにより悪くないタイムが出る。800ccでは、コーナリングスピードを上げなければならず、そこで問題が起こる」

Autosport:Valentino Rossi ready to ditch revised Ducati GP11 and revert back to old bike

とのコトです。
そのまま理解すれば、エンジンの構造的問題で、フロントへの荷重分配がうまくいっていないか、コーナリングスピードへの依存度の高い800ccエンジンではより顕著にフロントへの荷重の無さが問題となっている、と考えられるでしょう。

4.次戦(ラグナセカ)以降の展望

レースを終えてのロッシは今後をどのように考えているのか、以下レース後のコメントにて示唆しています。

「土曜の夜にはGP11を残りのレースでは使用することを考えていたが、(レースで7位の結果から)それも考えなければならない」
「レース前の午前中にこれまでやったことのない大幅な改造を行った。ウェイトバランスをさらに後ろに配分した。これによってリアのグリップが向上し、レースでより早いタイムを出すことができた」
「改善はされたものの、他のマシンとと比べるとまだまだだ。ヘイデンのGP11と自分のGP11.1が同じようなパフォーマンスというのは悪いニュースだ。GP11.1はGP11より速くすることを目指していたのだから。」
「フロントに問題がある。しかし自分はエンジニアではないので、言えるコトはない。問題の解決はDucatiの仕事だ。彼らは問題に真剣に取り組んでおり、おそらく、小径のフロントフォークの導入も考えているだろう。」

Autosport:Valentino Rossi now unsure about ditching Ducati GP11.1 for US GP

このようにコメントしています。
レースではリア荷重をさらに増すことでグリップを得て、なんとかその場を凌いだようですが、肝心のフロントの問題は解決されていないようです。
GP11.1かGP11にするかは、デスモセディチがエンジンをフレームとして使用する設計のため、エンジン使用機数に大きく影響してきます。

参照:7月1日記事:MotoGP 各チームのエンジン使用状況:第7戦までの経過

シーズンで結果を残すためには、ロッシはもはや待ったなしの背水の陣で望まざるを得ないところまで来ています。

ところで、ロッシは2012年もDucatiに在籍する算段でいるようです。
Ducatiとの今後はあるのか、と問われた際に「以前『そう思う』と答えた。つまりそれは、Ducatiに在籍することは妥当性がある、ということだ」とコメントしています。

Autosport:Valentino Rossi now unsure about ditching Ducati GP11.1 for US GP

今更驚くことはないワケですが、ロッシはある意味ロングスパンで、Ducatiとマシンを仕上げていこうと考えていることが伺えます。

しかしながら少々気になる点もあります。
上記のロッシのコメントにおいて、GP12(1000ccマシン)のパフォーマンスについて「悪くはない(not so bad)」という言葉しか使わず、「良い」とは表現していないことです。
Ducatiは他のメーカーに先立って来期マシンのテストを行っており、他メーカーとの比較ができない状況で判断はできないという理由もあるのでしょうが、やや心配ではあります・・・。
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テーマ : モータースポーツ    ジャンル : 車・バイク


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